誰でも発症する可能性があるうつ病|治療をはじめるきっかけとは

ナース

治癒に向かう過程

男の人

やる気が戻ってくるまで

うつ病の症状はさまざまですが、回復過程で比較的早く改善する症状と、なかなか良くならない症状を持ち合わせています。もともと症状に個人差があるというのがうつ病の特徴で、回復過程も人により異なります。初期のころはイライラや不安といった症状の改善がみられ、次に抑うつ感が薄れてくるのが一般的です。そうすると日常生活への興味や関心が戻ってくるので、新聞やテレビを見ることが楽しくなってきます。そこまでくると外出への興味もわいてきます。どちらかというと、イライラや抑うつなどの症状が先に緩和されていき、そのスピードも速いですが、意欲や集中力が後になってゆっくりと時間をかけて回復してくるので、その時期は焦りが出やすいのが通常です。その時期はなかなか完全によくならないことに焦点をあてるよりも、以前よりもよくなってきた症状に目を向けながら、回復への希望をもてるように家族も一緒になって回復の経過を振り返ってあげることが重要です。そして、うつ病を経験した人はよく、回復までの経過をゆっくりと山登りしているようだったと表現します。つまり、上っている間は一歩ずつ足元だけを見ているので、あまり高いところまで登ってきたという感覚はないですが、ふと後ろを振り返ってみると、意外と高いところまで登ってきたなという感慨があります。それを繰り返していくうちに必ず頂上に辿り着くので心配はないわけです。うつ病の療養中にもあまり症状が変わらないと日常を過ごしていても、ある時日々のことを振り返ってみると、少し前はもっと辛くしんどかったのに、今は少しずつ緩和されてきていると感じるようになります。それが積み重なることによって、いつの間にか随分良くなっている自分に気づくというわけです。千里の道も一歩からというように、焦らず、一日一日を過ごしていけば、そう遠くない日に山頂から振り返れる日は来ます。そして、普通に楽しむことができたり、遊んだり、仕事をすることもできるようになります。そうなることができる、治る病気であることをしっかりと理解しておくことが大事です。ただし、人それぞれ回復の過程は異なるので、人から伝いうけた情報や同じ病気の人との会話から得た情報通りに回復が進んでいくとは限りません。そんな時も、自分なりの回復の道のりがある病気なんだと知っておけば、焦ることなく治療を進めていくことが可能です。周囲も決して急かしたり、同じ病気の人と比べたりせずに見守っていくことが重要になります。